歯石取りはなぜ必要?クリーニングの効果について
定期的に歯科医院から推奨されるクリーニングのひとつに「歯石除去」があります。
しかし、クリーニングを受ける方の中には、「歯石を取ることって本当に必要?」と感じることがあるかもしれません。
そこで今回は、歯石取りを行うクリーニングの効果について解説します。
どうして歯石を取るの?
歯石とは、磨き残しをエサに増殖する細菌がプラーク(歯垢)となり、だ液に含まれるカルシウムやリン酸などと結合して(石灰化)石のように硬くなった汚れのことです。
磨き残しなどは約8時間でプラーク(歯垢)となり、プラーク(歯垢)は約2週間で歯石となります。
歯石は歯を失うリスクを高める歯周病の原因で、歯ぐきの炎症を引き起こしながらやがて歯を支えている顎の骨を破壊しはじめます。
そのため、歯石が付着しないようにお口の環境を整え、固着する前に取り除くことが大切です。
また、歯石は歯ブラシでは落とし切れず、歯科医院でスケーラーという専用の器具を使わないと落とし切れません。
歯科衛生士が行うクリーニングの効果
・歯周病を防げる
歯石をしっかり取り除いておくことで、歯周病の発症や悪化を防ぐことにつながります。
歯ぐきに起こる炎症の多くはプラーク(歯垢)や歯石が原因のため、取り除ききれいにすることで炎症を抑え歯周病をコントロールできるようになります。
また、歯石は歯ブラシで落とし切れず、歯ぐきの奥深くに固着した歯石は外科処置が必要なこともあります。
そのため、早めに歯科医院で歯科医師や歯科衛生士による処置を受けるようにしましょう。
・歯みがきの効果が高まる
歯石は歯ブラシでは落とせないほど硬く、しつこく歯にへばりついているため歯みがきの効果が下がってしまいます。
歯ブラシで落とし切れない歯石の下で虫歯が広がることも多く、丁寧に磨いていても歯石があると歯みがきの効果が下がってしまうのです。
歯石を取り除くことで清掃性の高いお口になり、デンタルフロスや歯間ブラシの効果を高めることにつながります。
・口臭の軽減につながる
歯石は細菌の塊であるプラーク(歯垢)が硬くなったものです。
そのため、お口の中に歯石がたくさんついていると、口臭がきつくなります。
また、歯石が溜まることで引き起こされる、歯周病特有の臭いがすることも少なくありません。
口臭は自分だけでなく周囲の人を不快にすることもあるため、しっかりケアしておきたい部分といえるでしょう。
・口元が清潔になる
歯石の表面はデコボコしているため汚れが溜まりやすく、口元が不衛生な印象に見えてしまうことがあります。
また、歯石の着色も目立ってしまい、爽やかな印象とはいえないかもしれません。
歯石を取り除くと汚れや着色も落ちるため、口元の清潔感が取り戻されます。
歯の着色が気になる方は、歯石を取るクリーニングを受けるとよいでしょう。
歯石が溜まらないお口を維持するために
・セルフケアの質を高める
歯石は歯ブラシでは落とし切れませんが、歯石になる前のプラーク(歯垢)は柔らかいため正しく歯みがきができていれば自宅で歯石の付着を防ぐことができます。
また、歯と歯の間の汚れは歯ブラシの先が届かないため、デンタルフロスや歯間ブラシをうまく活用すると歯垢を効率よく落とすことができます。
自己流の歯みがきでは磨き残しが多くなってしまうため、歯科医院でブラッシング指導を受けるとよいでしょう。
・定期的にクリーニングを受ける
どれだけセルフケアに気を使っていても、歯並びや自分では気が付いていない磨き方の癖などで、すべての汚れを完璧に落とすことは難しいでしょう。
プラーク(歯垢)や歯石は自分の目で確認しにくいこともあるため、定期的に歯科医院でプロの手によるクリーニングを受けるとより清潔な状態を保ちやすくなります。
また、定期的なクリーニングはむし歯や歯周病などのトラブルを早期発見できるため、お口に負担の少ない治療ができることにもつながります。
まとめ
近ごろでは、インターネットを中心に歯科用器具が簡単に手に入ることから、歯科医院に通わずともセルフで歯石取りを行う方も見受けられます。
しかし、歯石は放置するほどに硬くなり、鋭利な器具を使って自分で落とすことは大変危険です。
大切な歯や歯ぐきを傷つけてしまう恐れもあるため、歯石取りは歯科医院でプロに任せるようにしましょう。
開業から50年という歴史と信頼ある後藤歯科には、近隣である豊田市、東郷町、刈谷市、日進市からも患者様がご来院されています。
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