多くの歯科医院では歯科医師のほかに歯科衛生士が働いています。

歯科衛生士は歯科治療には対応できませんが、歯科医師のサポート、そして資格がなければ行えないさまざまな業務に対応できるのです。

ここでは、歯科衛生士の仕事について説明していきます。

歯科医院の看護師といえる存在

歯科医院には女性のスタッフがたくさんいますが、看護師はいません。

しかし、その役割を歯科衛生士が担っています。

歯科医師の治療をサポートし、治療を円滑に進める歯科診療補助が行えます。

歯石除去が行えるのは歯科医師だけではありません。

多くの歯科では通常、歯科衛生士が歯石除去を行っています。

また、口腔環境の維持、虫歯・歯周病対策、ブラッシング指導なども行います。

歯科衛生士は口腔環境を維持するプロ

歯科衛生士がひときわ得意とする業務が、歯垢と歯石の除去です。

歯垢はベタベタした物質で、プラークという別名があります。

プラークが歯の表面に大量に付着している方は、うまく歯磨きができていません。

歯垢を放置するとさらに頑固な歯石に変化し、これは自分では除去ができないのです。

歯科衛生士は歯垢や歯石を除去したあとに、ブラッシング指導をしてくれます。

どのような歯磨き粉・歯ブラシを使用すれば良いか、口腔環境や歯並びに合わせた磨き方などの指導などをしてくれます。

また、虫歯を予防するためのフッ素塗布も歯科衛生士の仕事です。

これらは、歯科予防処置と呼ばれる業務です。

歯科保健指導で口腔環境を健全に

歯を失ってしまう原因の多くはプラークコントロール不足、または間違った歯磨きにありますが、ほかにも食生活や生活習慣なども関係しています。

食生活を含む生活習慣が乱れている方は、口腔疾患にかかるリスクが上がるのです。

歯を守ることは全身を元気にすることに直結します。

健康な歯があるとしっかりと食べ物を噛めるので、内臓にかかる負荷を軽減できるのです。

内臓が元気になれば心身も健康になるなど、歯と健康は切っても切れない関係にあります。

また、口の中の細菌が血管内に入ると、脳や心臓などに回り、病気を引き起こします。

歯周病を予防することは、全身の病気を予防するのと同じぐらい重要なことなのです。

歯科衛生士は患者さんの歯を守る専門家というわけです。

まとめ

歯科衛生士は歯科医院に在籍する看護師として、歯科医師の補助を行います。

歯垢や歯石の除去、フッ素の塗布、ブラッシング指導といった幅広い業務に対応しています。

歯科医院のいる歯科は、いない歯科と比べてきめ細かい歯科治療を提供することができるのです。