歯石とは

歯石とは、歯の表面へ強固に付着する汚れの塊です。

歯と歯の間や歯ぐきと歯の境目に付きやすく、唾液に含まれるカルシウムやリンなどと歯垢（プラーク）が結び付いて硬くなっていきます。

毎日の歯磨きが不十分だと歯石が付きやすくなり、歯石が長期間付着したまま放置されるとやがて歯周病が進行してしまいます。

さらに、歯石の表面はデコボコしているため、歯垢が溜まりやすくなるという悪循環を生み出します。

歯石を溜めないためには「いかに歯垢の状態で除去できるか」ということが大事になってきます。硬い歯石になってしまう前に歯垢を除去することができれば、歯石の発生率が低くなるでしょう。

歯石の原因となる歯垢とは

歯垢（プラーク）とは、歯の表面に付着する白くネバネバした汚れのことです。

磨き残しなどの汚れをエサに細菌が増殖したもので、むし歯や歯石の原因となります。

歯垢はだいたい2日ほどで歯石となり、自力では落とせなくなります。

口内に歯垢を残さないためには、毎日の歯磨きがとても重要です。

歯垢は粘着性があるためうがいでは落とせず、歯ブラシで擦り落とさなくてはなりません。

歯と歯の間に隠れている歯垢は、歯間ブラシやデンタルフロスの活用がおすすめです。

歯垢が溜まりやすい場所はココ！

自分では磨きにくい、見えにくい場所は歯垢（プラーク）が溜まりやすくなり、知らないうちに歯石となっていることがあります。

歯磨きをするときは、次の箇所を意識して磨いてみましょう！

• 歯と歯の間
• 奥歯の溝になっている部分
• 歯と歯ぐきの境目
• 歯が重なっている部分
• 歯が抜けている箇所の両隣

歯垢はうがいで簡単に落ちないため、丁寧に磨いているつもりでも歯ブラシがあたっていないと落とせません。

鏡を見ながら少しだけ意識して磨くことで、口内の歯垢をきれいに落とせるようになりますよ。

歯石は歯科医院で落とすのが基本です

歯石は歯垢（プラーク）が硬く固まって歯にへばりつくため、自力で落とすことはできません。

そのため、歯石の付着が気になった場合は歯科医院を受診するようにしましょう。

歯石の除去やクリーニングを専門としている「歯科衛生士」が専用の器具で丁寧に取り除いてくれます。

また、歯石は歯垢をうまく落とせていないことで発生します。

歯科医院では歯石の除去だけでなく、磨き残しが起こらないようブラッシング指導も行っています。

歯磨きはどうしても自己流になりがちなので、一度正しいブラッシング方法を教わることも歯石の発生予防に効果的でしょう。

歯石の除去は保険が適用できます

歯科医院を受診して歯石を落とすときに、その費用が気になる方もいるのではないでしょうか。

歯ぐきが腫れている、出血する、膿が出るなどの歯周病の症状があり、その治療の一環として歯石を除去する場合は、保険適用されるため初診時の費用は3割負担で2,000～ ほどです。

歯石の量や口腔内の状態によって来院する回数・費用が異なるため、気になる方は一度近くの歯科医院へ相談してみましょう。

また、近ごろは自宅用の歯石を落とせる器具がネットショップなどで販売され、自力で落とす方法が散見されます。

自宅で落とす方法は費用を安く抑えられますが、自身の健康な歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあるため危険です。

歯科医院を定期的に受診して、正しい処置を受けるようにしましょう。

まとめ

歯石の原因となる歯垢（プラーク）を完全に落とすことは不可能です。

ご自身の歯ブラシで除去できる率は60～70％ほどです。残りの30～40％は蓄積されていきます。

歯間ブラシやデンタルフロスを追加することで、若干は除去率は上がりますが、全てを取りきることはできません。

一度歯石になってしまうと自力で落とすことは難しいため、歯科医院で定期的に落とすことが重要です。

一度や二度の来院だけでは、再付着した歯石を落とせないため「定期的に通う」ようにしましょう。

溜まった歯石の量を減らすことで歯周病を回避することができます。