義歯・入れ歯
- Q入れ歯が合わない。いい方法はないの?
- A状況によっては作り変えか、他の方法が選択できるかもしれません。
歯の欠損部位に歯を補填する方法としては3つあります。入れ歯、ブリッジ、インプラントです。
それぞれに適応範囲というものがございますので、状況によっては可能な場合があるかもしれません。
入れ歯についても色んな種類がありますので、まずはご相談ください。 - Q他の歯医者さんで作ったものも診てもらえるの?
- Aはい、診させていただきます。保険の義歯や特殊なものでないものは診ることができますが、特殊なものにつきましては診れない場合もあります。
- Q入れ歯の金具が見えて気になります。
- A保険適用の入れ歯には、残存歯に固定するための金具が付きます。
笑ったりすると金具が見える時がありますので、見た目が良くありません。
もし金具が気になるのであれば保険外(自費)治療にはなりますが、金属金具がない入れ歯(ノンクラスプデンチャー)をおすすめします。
入れ歯を入れているのがわからない入れ歯です。 - Q入れ歯はどれくらいもちますか?
- A使い方の状況によります。が、大体3~4年で作り替えることが多いかと思います。
口の中の状況はとても過酷で日々変化していきますので、入れ歯も劣化していきます。入れ歯のメンテナンス方法や頻度によっても変わります。

失ってしまった歯の機能を回復する治療法として、隣の歯を支台にして人工歯を装着する「ブリッジ治療」と、ご自身で取り外しができる「入れ歯治療」、人工の根っこを骨に埋め込む「インプラント治療」があります。
その中の「入れ歯」について解説します。
入れ歯治療とは?

年齢とともに虫歯や歯周病といった病気や突発的事故で歯を失ってしまったときに、歯の機能を補う方法の1つに入れ歯(義歯)があります。
特に失った本数や部位が複数の場合に適応となります。
また、金属アレルギーの方に金属を使わないものを適応する場合もあります。
当院では50年という経験と実績、最新の技術を生かして、患者様に最適な入れ歯をご提案いたします。
歯がない状態を放置するリスク

歯を失ったままの状態で放置していると、食事や会話のときに不便な思いをするだけありません。
体が失った部分を補おうと、隣の歯を動かしてしまします。そして歯が傾いてかみ合わせが変わってしまいます。
また、歯がないと噛む力が顎の骨に伝わらないため、顎の骨が痩せていきます。
顎の骨が痩せると、顔つきや表情まで変わってしまい「老け顔」になるといわれます。
特に口元の“しわ”が増え、年齢よりも老けた顔に見られてしまいます。
入れ歯のメリットデメリット
メリット
3つの中でも、入れ歯治療は他の歯を触らずに、また手術も必要ない一般的な歯を補う方法です。
比較的短期間(型どりから約1ヶ月)で作製でき、保険適用のものもあります。
付け心地がよい自費製作のものまで多くの種類があり、患者さまのご希要望に合せた入れ歯を選ぶことができます。
デメリット

個人の感覚によりますが、違和感とメンテナンスの手間がかかります。
それと、金属バネが見える場合は見た目が悪いことがあります。
違和感は、常に口の中に物が入っている感覚があります。
慣れによって気にならなくなる方がほとんどですが、特に保険の入れ歯はバネや床が大きくなりがちですので、違和感が大きくなります。
また、食事時ごとに取り外して隙間に入った食べ物を歯ブラシで除去する必要があります。
歯を磨くついでに行えばいいのですが、外食時などはできないことが多いです。
それと、入れ歯自体の消毒を行わなくてはなりません。専用の消毒薬を購入していただき、毎日または数日に1回は行ってもらい、入れ歯についた細菌を除去します。
これをやらないと、歯や歯茎に悪い影響(虫歯や歯周病)が生じます。
保険義歯の場合、金属バネは入れ歯が外れないように維持をするために必ず必要です。
その金属バネが前方の歯にかかる場合は、笑った時などにその金具が見えてしまい、義歯を入れていることがすぐにわかり見た目がとても悪くなります。自費の義歯の場合はそれが改善できます。
部分入れ歯と総入れ歯の違い
総入れ歯

総入れ歯は、上顎もしくは下顎のすべての歯を失ってしまった方(歯が1本もない方)のための入れ歯です。
歯茎を支えにして入れ歯を固定しますので、入れ歯を固定するためのご自身の歯がないため動いてしまうことがあります。
入れ歯には、健康保険適用のものと、保険適用外で全額自己負担の2種類があります。
部分入れ歯

部分入れ歯は、自分の歯が残っている場合に使われる入れ歯で、お口の中の歯が一部分だけ欠損した際に装着する入れ歯です。
歯を失った部分に人工歯のついた床を乗せ、残っている歯を支えにしてバネをかけるなどして1本から数本の歯を補う装置です。
大きく歯を削る必要はありませんが、バネや入れ歯そのものに対して異物感を感じる場合があります。
入れ歯の種類と費用
保険適用の入れ歯はレジン床義歯と呼ばれ、材質や作成方法は保険のルールに従って作成されます。
一方、全額自己負担の入れ歯はノンクラスプデンチャーやインプラントオーバーデンチャーなどさまざまな種類があります。
使える素材に制限がなく、装着感や食感などに優れた新素材を使うことができます。
一番の魅力は装着感が良好なことと金属バネを使用しないので見た目が自然で装着していることがわからないことです。
保険適用

レジン床義歯(プラスチックと金属バネの入れ歯)
入れ歯の床の部分がレジンというプラスチック素材で、歯に引っ掛ける部分が金属バネで作られた入れ歯です。
保険の範囲内で作成することができ、安価に作ることができます。
床の部分に厚みがあるため、食事の際の熱が伝わりづらく、装着時に異物感を覚える場合があり耐久性もあまり高くありません。
保険適用外(自費)

磁石式アタッチメント義歯
残っているご自身の根っこに磁石(マグネット)を埋め込み、磁石同士がくっつく力で固定する入れ歯です。
残っている歯の本数が少なく、歯の形に戻すことができない根っこが存在する場合に適応されます。

金属床
歯茎に触れる部分が強度が高い金属で作製された入れ歯です。
厚さを薄く処理することが可能なので、レジン床でみられるような「話しにくさ」が改善できます。
また金属特有の熱伝導の高さにより、食べ物の温度を感じられやすくなり、より食事を楽しめるようになります。

ノンクラスプデンチャー
保険の入れ歯とは違い、金属バネが無く、バネ自体が全て特殊樹脂のため、見た目がきれいで入れ歯と気付かれません。
金属バネの締め付け感もなく装着感が良好で、違和感が少ないです。
また、水分吸収が少ない素材のため、衛生的です。
入れ歯が左右にまたがる場合や保険の入れ歯では固定が難しい場合でも、専用の金属床で連結することが可能で、より一層装着感も良くなるため、おススメの入れ歯です。

インプラント義歯(インプラントオーバーデンチャー)
インプラント義歯とは、現存した歯やインプラントを入れ歯で覆いかぶせ、それらの歯やインプラントを支持として使う入れ歯の事で、「インプラントデンチャー」や、「インプラントオーバーデンチャー」とも呼ばれたりします。
通常の入れ歯は粘膜で噛む力を支えますが、インプラント義歯は、歯やインプラントで噛む力を支えるため、粘膜だけで支える通常の入れ歯よりも支持性が上がり良く噛めるようになるのが最大の利点です。
入れ歯治療を受けた後の注意点

入れ歯は保険適用のもの、保険適用外のものにかかわらず、ただ作製して入れておけばいいという万能なものではありません。
自分の身体の一部としてしっかり使えるように、まずは積極的に使用して身体に慣れさせる必要があります。
自分にぴったりと合う入れ歯にしていくためにも、入れ歯を作製した後のリハビリもしっかりと行っていきましょう。