インプラントとはどのような治療ですか?
歯を失った部分に人工(チタン製)の歯根を埋め込み、その上に土台を作り、歯を被せます。 入れ歯のように取り外し式ではなく、固定式なので機能的にも審美的にもとても良好な治療方法です。 自分の歯と同じような感覚で食事をしたり、日常生活を送ることができます。保険外(自費)診療となります。
インプラントの手術は痛いですか?
手術中は局所麻酔を施して行うので痛みはありません。しかし、歯ぐきを切開すなど外科的侵襲を与えているので、麻酔が切れた後に痛みが出たり腫れたりすることがあります。ほとんどの場合2~3日後には症状は引き、手術後約1週間で抜糸を行います。
インプラントができない人はどんな人ですか?
免疫不全、1型糖尿病、血液疾患、チタンアレルギー、放射線治療既往、抗凝固剤投与中の方は基本的に禁忌とします。また、骨粗鬆症、重度の高血圧症、重度の歯周病の患者様は疾患状況に応じて禁忌となる場合があります。喫煙者、妊娠中、未成年者においても病気ではありませんが基本的には行わない方がいいでしょう。
インプラントに年齢制限はありますか?
18歳以上(顎の発育が止まる時期)であれば特に問題ありません。高齢者の方もお体に重篤な疾患が無ければ可能なことが多いです。
インプラントの手術時間、治療期間はどのくらいですか?
インプラントを埋入する時間は、内容にもよりますが麻酔から縫合までで30~50分です。治療期間としては、早い方なら3ヶ月ぐらいでインプラントが骨にくっつき、歯を入れることができますが、遅い方ですと6ヶ月以上かかることもあります。
インプラントの寿命はどれくらいですか?
これまでの研究では、インプラントの生存率は一般的に10~15年(90~94%)ぐらいと言われています。口腔内の状況や骨の質や量によっても違いますし、メンテナンスをしっかりと行わないと寿命は短くなります。ちなみに義歯は3~4年、ブリッジは7~8年くらいが平均寿命ですのでこれらの治療と比べてみてもインプラントの生存率はかなり良い方だと思われます。長く使っていくためにはご自分の歯と同じように毎日お手入れをすることが重要です。 正しいブラッシング方法のアドバイスを受け、4ヶ月に一度は必ず定期検診にご来院ください。
喫煙者でもインプラント治療は可能ですか?
治療は可能ですが注意点があります。喫煙者の方でも治療は可能ですが禁煙をお勧めしています。喫煙をすることで土台を骨に埋めても結合しにくくなったり、身体の抵抗力が下がることで術後の回復が遅くなったりしてしまいます。また、非喫煙者と比べ長持ちしません。
インプラントにはどんな素材を使用しますか?
身体になじみの良いチタンを使用します。チタンは人工関節など歯科だけでなく幅広い医療分野で使用されている生体親和性の非常に高い材料であり、骨との結合を良くするために表面処理が行われています。
妊娠中にでもインプラント治療の手術は受けられますか?
手術は可能ですが産後をお勧めします。手術自体は可能ですが、術前の診査で歯科用レントゲンを撮影する際の微量な放射線や感染予防用の薬の内服などもあり、精神面の負担もありますので、可能であれば出産後に行うのが良いと思われます。
手術後に注意することはありますか?
特別な注意事項はありませんが、 数日間は歯科医師の指示に従って安静が望ましいのと、お薬を服用する必要があります。手術後の数日間は軽度な痛みや腫れが生じることがあります。感染予防用の内服薬を指示通りに服用して下さい。その間はなるべく安静にし、固い食べ物を避けるなどご配慮をお願いしております。
重度の歯周病なのですがインプラント治療は可能ですか?
インプラント治療は難しいと思われます。歯周病を患っている場合、顎の骨自体が吸収していますので、インプラントを埋め込む深さが確保できないのと、埋め込んでもなかなか骨と結合せず、せっかく埋め込んだインプラントが脱離してしまう可能性が高まります。インプラント治療をご希望の場合、まずはご相談いただき、歯周病治療を行った上で可能か判断いたします。