コラム
放置は危険!虫歯が与える悪影響
放置は危険!虫歯が与える悪影響
「虫歯ができたのはわかっているけど、歯医者に行く時間が取れない…」
特に初期の虫歯では、それほど痛みもないため、ついつい放置してしまう方は多いのではないでしょうか。
しかし、放置しても、虫歯の進行が止まってくれることはありません。
それよりもむしろどんどん悪化していき、ひいては身体にも影響することがあるのです。
この記事では、虫歯を放置するとどのような悪影響があるのかについて紹介しています。
ぜひ参考になさってください。
その頭痛、虫歯が原因!?
虫歯を引き起こすのは細菌です。
通常は口内に棲むこれらの細菌が、歯を溶かす状況を虫歯と言いますが、これは、細菌が溶かした歯から内部にどんどん侵入しているという状態でもあるのです。
歯の中には神経や血管があります。
その神経や血管は、体全体につながっています。
つまり、溶かした歯から侵入した最近は、全身をめぐる血液の流れや全身に張り巡らされた神経などを通じて、全身に広がっていく可能性があるのです。
たとえば、上あごの骨に近い奥歯に虫歯ができたとします。
悪化すると、細菌によって歯の根元に膿が溜まり出し、膿が副鼻腔まで入り込むと、副鼻腔炎や頭痛を引き起こすことがあります。
また、細菌が骨の中にある骨髄にまで達した場合は、骨髄炎を引き起こします。
骨髄炎は、発熱や嘔吐などの体調不良の原因となるだけでなく、さらに細菌が広がると、あごの骨が崩れて解けてしまったというケースもある、怖い病気なのです。
心筋梗塞、脳こうそくの原因になることも!
虫歯から歯の内部に侵入した細菌が、血液の方に侵入した場合はどうなるでしょうか。
細菌は血管に侵入すると、果ては脳こうそくや心筋梗塞を引き起こす原因となることがあります。
これは、細菌が血管内に炎症を起こさせるためで、腫れて血液の通り道がせばまり、流れが悪くなることで血栓ができやすくなってしまうのです。
この血栓が血液の流れに乗ることで、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因になる、というわけです。
細菌が唾液を通じて消化器系の炎症を起こすことも
虫歯がある状態で食べ物を食べると、唾液や食べ物と一緒に細菌が食道に入っていってしまいます。
食道から胃などの消化器系に侵入し、胃の不快感や食欲不振を起こすことがあるのです。
特にご高齢の方は、食べ物を飲み込む力が弱まっているため、唾液や食べ物が誤嚥といって誤って気道の方に入ってしまうことがあるのですが、この時に細菌が気道から肺に侵入してしまうと、肺炎の原因になることもあるのです。
まとめ
虫歯は、早期発見、早期治療が肝心です。
なぜなら、虫歯を引き起こす細菌は、自らが溶かした歯を通じて、体内に入り込んで来ることがあるのです。
これらの細菌は、歯だけでなくあごの骨を溶かしたり、血管に入り込んで脳こうそくや心筋梗塞の原因となったり、唾液と一緒に飲み込まれて消化器系を侵したり、気道に入り込んで肺炎の原因となることもあるのです。
毎食後の歯磨きや歯科医院での定期検診を受けるようにして、虫歯予防に努めましょう。